「稲魂」を秘めて、
未来に羽ばたく
「慶應ボーイ」の代表

「稲魂」を秘めて、 未来に羽ばたく 「慶應ボーイ」の代表

山田 健太 (120回生)

慶應義塾には伝統的に「塾生代表」という公選された塾生(学生)の代表者がいて、全塾協議会を代表し、全塾生の利益のために職務を行うこととされています。大学三年次から連続して、現在この重責にあるのは、早稲田中高出身の山田健太さんです。

二大私学である早慶の学苑には、それぞれ付属や系属の中等教育機関が複数ありますが、一般的にはそれぞれ早大、慶大に進学すると認識されています。しかし我が早中高においては、創立者大隈重信侯の遺志により永く独立校であったため、進学先は個人の希望により様々でした。現在も早大進学は約三分の二で、あとは東大京大などの国立、あるいは医学系、また伝統的に意外に多いのが慶應義塾大への進学者です。

そんな背景のもと、幼稚舎からの生え抜きも多い慶應義塾の中で、なんと!ついに!歴史的な早稲田出身「塾生代表」が誕生したのです。たぶんこの逆は考えられないでしょう。ライバル慶應にも多くの卒業生を送ってきた我が校ならでは快挙と言えますが、山田さんの人望がいかに厚いものであるか、想像がつきます。

早稲田出身の「慶應代表(塾生代表・165回生代表)」であることは?

「最大の誇りです。日本が誇る早稲田と慶應義塾の二つの私学の文化は、私にこの上ない成長をくれました。何より、早稲田から慶應義塾に行った私を今でも120回の代表として認めてくれる早高校友にも、逆に早稲田から来た私を代表として迎え入れてくれた慶應の仲間(塾生・塾員)にも、これ以上の感謝はありません。」

学生起業家として「株式会社山藤総合企画」の代表もされていますね?

「大学時代の後輩や校友等とともに、国産のプラットフォームを増やしていきたい!という思いで、ITベンチャーを起業いたしました。これからビジネス界でも社会に貢献したいため、関わり方は時々で変わりますが、二足の草鞋を続けてまいります」

社会に羽ばたくにあたりどんな「夢」を描いていますか?

「10年後すらも見通せない激動の時代に、その文化や伝統も含めた「日本」を残し、日本社会を発展させる人材になりたいと考えています」

お互いをリスペクトしあう「最善のライバル」早慶両校。その二つのDNAの神髄を翼に持つ好青年には、「日本のリーダー」をも目指せる大きな器量を感じます。期待しましょう。【 構成・文責:城所信英(広報委員) 】

プロフィール

1999年 武蔵野市で生まれる

2012年 早稲田中学入学

2020年 塾生代表(慶應義塾)選挙に史上最多得票数で初当選

2021年 塾生代表(慶應義塾)選挙に2期目の当選

2022年 一般社団法人BOSAI Edulabの専務理事に就任

      塾生代表(慶應義塾)選挙に3期目の当選

2023年 株式会社山藤総合企画を立ち上げ、代表取締役就任

写真提供:慶應義塾広報室

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